アニマルコミュニケーションって、相手との距離を縮めるのに絶大な力があります。
自分のことを聞かれてうれしいのは、動物も同じです。
なので、基本的には、「相手は動物だから」とか、「聞いてもきっと分からないよ」なんていう(人間勝手な理由で)質問の枠を狭めることはしないで行きたいなと思っています。
ならば、何でもかんでもそのまま聞けばいいのか?というとそれも違う。やはり言葉を使うニンゲンが、いったん考えた方がいいよなという質問は確かにあるのです。
ご依頼でいただいた質問にコレが入っていたら、少なくともそのままは動物に聞かず、まずは保護者様と話をします、という種類の質問はいくつかあります。ここではそんな、”ちょっと待った!質問”を、その理由と共に取り上げてみたいと思います。
代表的なのが…
「動物病院に行きたいですか?」
ちょっと元気がないみたい、食欲がないのかな?などなど、この質問に至った背景は様々でしょう。そして、動物に尋ねよう!と思ったそのお気持ちや心がけは本当にすばらしいことです。自分に聞いてくれる保護者様は、動物にとってなんと頼もしいことでしょう!
ではなぜ、「病院に行きたい?」が聞いてはいけない質問なのでしょう?
それは…アニマルコミュニケーションでどれだけ話を聞いた言っても、不調を良くする方法にはならないのです。残念ながら…
不安なまま様子見するしかないのであれば、「まず動物病院へGO!」をして欲しいです。今の状態がどういうものなのかを調べるためだけであっても、連れて行ってほしいのです。
体のプロフェッショナルである獣医師の先生に診てもらい、心配することではないと分かったり、今後このサインに注意、と観察ポイントが分かったり、注意点が分かったり、対応策があったり、不調が早期に発見できれば、その方がずっといいですよね。
それに、保護者側の不安が動物にとって、すばらしく効果的に働くことも、まあ、ないのです。
また、ほとんどの動物は、「病院に行きたい?」と聞かれたら、「No」「いやです~」と答えるでしょう。(容易に想像できますよね?)動物自身にまた余力がある内はなおさら、病院には極力行きたくないと思うでしょう。
自分としては心配なんだけれども、Noと言われちゃったから、病院にはもう行かない、行けない…という新たな悩みが起こりかねませんね。
じゃあもし、状況がさらに悪化してきても、連れていかないのでしょうか?きっと連れていくことになりますよね?
そうなると「行きたくないって言ったじゃない」とへそを曲げてしまうかもしれませんし、悪化しちゃったら、それだけ動物が苦しむことになってしまいます。遅れた分、手遅れのリスクも高まっています。もしかしたら効果のある治療法があるかもしれないのに。早く見てもらっていれば…と、今度は手をこまねいていた自分を責めてしまうのも、動物の望むところではありません。
伴侶動物の健康に関して、基本的な責任を負うのは私たち飼い主。私たちが決めることです。動物がイヤといったとしても、連れていきたい、診てもらいたいと自分が思うのなら、連れていく。ゆっくり話しあう前に、すみやかに。
質問自体に、“いい・悪い”があるのではありません。あるのは判断の基準です。その基準とは、質問した「後」のこと。
Aという答えが返ってきたときは、じゃあどうするの?
Bだったら、自分もそのまま、それで良しとしていけるのかな?
そんなシミュレーションをしてみて、「そう言われちゃったら困る…」「そう言われても、私はこうしたい」「そう言われても、この選択ししかないんだよね」と思うことが出てくるなら、それは、少なくとも今、動物に聞くべきではない質問になってきます。
誤解なきように話を続けますが、決して、「セッションではこの手の質問はお聞きしません!以上!」と突き放すわけではありません。保護者様とお話しをして、
病院に行くことになるのなら、少しでも行きやすくするにはどうしてほしい?
どうしたら少しでも安心して診察を受けられるかな?
何かしてほしいことや希望はある?
こんな質問にしていくことが多いです。
最後に…
「病院に行きたい?」をそのまま動物に尋ねる、特別なシチュエーションについて書きますね。
それは、
「療養が長期にわたって続いていて、治療をがんばってきたけど、残念ながらもう回復の見込みはなくて、この子としては、もうお家で静かに過ごしていたいのかな?それともまだ病院通ってがんばるつもりがあるのかな… この子はどう思っているのかな」
という場合です。
こんな状況では動物からの答えも実に様々です。まさに、聞いてみないと分からない。動物たちもそれぞれにひとりひとりなんだなあと日々、学ばせていただくことばかりです。
何か参考になれば幸いです。
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この記事は 2020/2/14 の無料メールマガジン に掲載されたものに加筆修正したものです。
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