7年ほど前のこと。
寝ていた猫が「ウギャァー」と声をあげて飛び起きたことがありました。
驚いて見てみると…
血と膿と毛が布団一面に飛び散っているではありませんか。
慌てて病院に担ぎ込むと、ケンカでもしてできた傷が、気づかないうちに腫れに腫れて爆発したことが分かりました。足の内側だったので見えなかったのです。
(そして普段は足を引きずる様子もなく、平然と過ごしていたのです。動物はどうしても不調を隠しがちですね)
ショックなことに、菌が関節にも入り込んでおり今後歩けなくなる可能性もある、と診断されました。
呆然…
その後はとにかく安静で、祈るような想いで過ごしながら、してほしいことをできるだけ聞いたり、気が付かなくてゴメンねと伝えたりのアニマルコミュニケーション。
そしてある日、ふとこんなことを聞いてみたくなりました。
「このケガって、何かわけがあるの?」
猫から伝わってきたことは、私の予想をはるかに超えたものでした。
”今とても大変なのをぼくは知っている。
前に進めなくなっている。
だからぼくが半分受け持つ。
痛いけど、つらくはない。
半分しかできないけど、
ぼくが受け持つことで
あなたが軽くなれれば、それでいい。
半分だけでごめん”
じっと、一日中うずくまっていながら、半分だけでごめんだなんて…
伝えられたことを考えながら自分を振り返ってみると、確かにその時期、学びも会社も仕事も人間関係も、いろいろなことがうまくいかずにいっぱいいっぱい。もがきにもがいていたのでした。ここはがんばりどころなんだから、と自分に言い聞かせて、気持ちにフタにフタしながら。
そのドロドロの量たるや… 見るに見かねて、自分に引き入れてくれちゃった。
身近にいてくれる動物って、ピュアであるがゆえに、愛が純粋であるがゆえに、身を挺す、なんて意識すらしてなくても、平気でそういうことをしてしまうことがあるのです。
ワタシは理解しました。
彼が目の前で見せてくれているのは、まぎれもなく満身創痍で歩けなくなっている自分の姿。
今回のことに限っては、彼が歩けるようになるかどうか、多くの割合で私の成長にかかっている…と。
そして、心に決めました。
心配顔で泣いて謝りながら過ごすのではなく、通院やお薬の時間はきっちり守りつつ、その他の時間は自分自身の行動を改めたり身辺整理をしたりすることにも、しっかり取り掛かろう、と。
おかげさまで傷も病院の先生が「あれ?どっちの足だっけ?」と分からなくなるほど、どんどん小さくきれいになり、「そんなこともあったっけ」というくらい回復。また以前のように走り回れるようになりました。
キャロル・ガーニーのもとで「人と動物は影響し合っている」と習って、頭では分かっているつもりだった。
ウチのコがいつも支えてくれていることも、よく分かっていましたが、正直、ここまでとは思っていませんでした。
ちろんね、動物のケガや病にはいろんな理由があります。
今回の話は、あくまでも私とウチのコとの間の、ある一時期の関係の中で起こったこと。
人と動物の関係のほんの一例にすぎません。
なので、今いっしょに暮らしている動物さんに何かしらの不調があったとしても
「自分のせいだ。自分のダメなところを背負わせてしまっているんだ…」なんて、くれぐれも決めつけないでください。
その考えは、文字通り、誰のこともうれしくしません。
今あなたの隣にいてくれる動物さんは、ただひたすらに、あなたの幸せをどこまでも願ってくれている。
だからこそ人間である私たちは、「自分のことはいいから動物のために」ではなくて、今できうる範囲で、自分自身が健やかに幸せに過ごしていくことに”も”、ちゃんと取り組んでいきましょう。
それはまわりまわって、間違いなく動物たちの幸せにつながっていきます。
私たちは、どうしたってつながっているんですから!
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この記事は 2019/11/01 の無料メールマガジン に掲載されたものに加筆修正したものです。
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